動き出す陽子線治療センター

名古屋市の陽子線治療センターが稼動し始めたとのニュースです。すでに前立腺ガンの患者20名が治療を受けており、当面は前立腺ガンだけが対象で、順次、肺ガン、肝臓ガンも治療を始めるとのことです。名古屋市の河村市長は一旦、建設工事の差し止めを決めたあと、その方針を撤回しました。


莫大な建設費と赤字が見込まれる運営費が税金によってまかなわれる可能性があるというのが反対する理由でしたが、中止すると業者からの50億円の損害賠償請求につながることで一転、凍結の方針を撤回したものです。撤回した理由には、公開討論会で建設推進を求める声がほとんどだったこと、さらに、がん患者団体が建設推進を求める7万人分の署名を河村市長あてに提出したことなどもあげられます。


名古屋では、他にも民間ベース(県が支援)で陽子線治療施設の計画がすすめられおり、しかも保険外治療、名古屋市の財政に対する大負担は可能性だけではなく現実のものとなりつつあります。本当に大多数のガン患者が望んでいるのでしょうか? 来年から所得税、そして市県民税も払いたくとも払えない身としては、主張する資格すらないとも考えたりします。陸前高田市の奇跡の一本松。復興のシンボルとするために1億5000万円の費用がかかりそうとの報道も昨日テレビでやっていました。そのための募金が行なわれており、まだ5000万円が足りたいとの報道です。こんなことのために多額の費用をかけるのなら・・・同じような気持ちを感じます。これはガン患者だからこそ言えることですね。