40歳から僧侶に

パラメディカから本を注文したことは先日書いたとおりです。店主の星野さんが書いた著書の中で紹介されていた本を中心に5冊ほどを購入しました。なかでも「ガン封じ寺和尚の奮戦記―捨てて歩け」というタイトルの本には心を動かされました。著者はガンの宣告を受けた僧侶の高田真快さん、平成2年に上咽頭ガンを発症、その治療後にガンは大腸へ転移し3ヶ月との余命を医師から告げられた。そして、平成5年に四国88ヶ所への捨てる旅へでかけると、奇跡的にガンは消失したとのこと。この本ではその四国88ヶ所の遍路旅のなかでの、人とのふれあい、エピソードを中心に描かれています。同じようには到底出来ないけれど、とても共感できる内容でした。宿も決めず橋の下で一夜を明かすことも、食べ物も携えず、金銭も持たず、施しだけに頼る旅。 それでいて普通の人間だったら感じるような煩悩にも悩まされる様子が書かれてあって、とても感動させられる内容でした。


疑問を感じるところがひとつだけ。上咽頭ガンが分かったあとは標準の治療を受けたようで、丸山ワクチンも行なっていたようで、最後のほうでは、在宅での看護を受けていたようです。何も持たない、捨てる主義の住職はやはり健康保険に加入していたのだろうか?という俗世間的な疑問です。凡人とすれば、やっぱり最後はお金のことが気になります。なんでも捨てれないですよね。平成6年5月発刊の本です。



ところで、ガン封じ寺の和尚さんのその後ですが、上咽頭ガンの再発によって平成9年に三途の川の向こう岸へ渡られたようです。合掌。