新しい不安

最初に標準治療を断わったのは正しい判断だったのかという不安が起きる。
こんな人もいるんですねという新聞記事を目にしたからです。


与謝野肇さんの自叙伝が読売新聞に連載中。
国会議員に初当選した翌年に右脚のつけねにしこりを感じ、
調べてみると悪性リンパ腫で、医学書では余命2年。
治療を経て10年が過ぎたころに猛烈な腹部の痛みに襲われ、
検査したところ腸間膜へ転移していることがわかった。
さらに強力な抗がん剤を使い悪性リンパ腫は治癒、ガンは消えた。
でもすぐに直腸ガンが見つかり、今度は手術を受ける。
さらに前立腺ガンがみつかり、ホルモン療法と放射線治療を受ける。
2006年には下咽頭ガンが見つかり、手術を受ける。
医師を信じ、どんなに苦しくとも治療はやりきると決め、普通の生活を送る。


いったん自分の選択が間違っていたという不安が起きると
これからのどうでもよい選択すら決めれなくなります。
今日の晩御飯のおかずは何にするのかといったようなものまで
こんなときに、健康食品でもささやかれたりするとイチコロですね。
第一、過去をふり返ってもろくなことがない、意味のないことです。

自分が人生で出合ったガンを患った人で、
こんな人はひとりもいなかった。出会わなかった。
10人ぐらいしかいないけど、これほどの人に出会ったことは ない!