葬式に宗教儀式は必要ないと思う理由

丸山千里先生の葬儀は無宗教で執り行われたようです。それが本人の意思だったようです。私もいつかは寿命がつきるときがくるでしょう。その際は丸山先生と同じく、無宗教で葬儀をしてもらいたいと願っていますが、はたして残された家族が主人公の意思を尊重してくれるかは疑問です。きっと困惑されることでしょう。以前に、アメリカ国籍の男性がガンの宣告を受けたときの顛末が書かれてある本を読んだことがあります。日本人の奥様が出版した闘病記です。その中に、葬儀の際の様子も書かれてありました。


亡くなられた後の葬儀の前に、神父は家族をオフィスに招きいれ、そして子供たちのほうに向いて語りだした。「あなた方のお父さんは、いま、神様の下に召されたのです。神様はとても優しい方で、あなた方のお父さんの側に、いつもついてくださいます。天国は、それは素晴らしいところで、平和で幸せに満ちています。ですから、あなた方のお父さんは、いま、とても幸せなのです。あなた方が、もしお父さんに会いたくなったら、お父さんのことを考えなさい。そのとき、お父さんは、いつもあなた方と一緒にいるのです」その後、婦人に向き直りこう言ったという。「あなたが、大切な人を亡くされて、どんなに嘆き悲しんでいるか、よく分ります。しかし、人間は、とても強い生き物です。すべて、時が解決してくれるでしょう。一枚一枚、オブラートをはいでいくように、きっとあなたの傷ついた心も、時とともに癒されていくでしょう。今日は私は心を込めて、あなたのなくなった方のために、天国への扉を開けて差し上げたいと思います」


どうして、天国が素晴らしいところだと知っているの? という小さい子どものような疑問はさておき、日本のように意味不明の読経を聞かされる。高いお金で戒名を購入する。これら形骸化した葬式はいかがなものかという気がしてきます。それなら無宗教式で良いというのがワタシの気持ちです。神さま、仏さまに手をあわせる気持ちは持っているのですが・・・