懺悔の気持ち

ずっと以前のことですが、ある朝、起きてパソコンを立ち上げ、このブログをチェックするとコメントが入っており、それには、京都にある医院の院長が「ガンの治療法はすでに発見済みだ」という本を出版されているけど、読みましたか?というような内容が書かれてありました。さっそくにブログ検索をすると、その京都にある個人医院にはガン患者が大勢つめかけているということが分かりました。その場でアマゾンをクリック、その本を購入してしまいました。バカなことをしてしまいました。惹かれる題名と著者が医師というだけで、購入を決定してしまいました。これが本当のことならば、まず新聞で紹介されるでしょう、その前にテレビでも紹介され、パニックが起きていることでしょう。本を購入するのはそれからでも遅くはありません。早まったことをしてしまいました。本の中に書かれてあるベンズ○ルデヒドという物質は、あんずやいちぢくに含まれている成分で、アミダクリン、リトリールというびわの葉の揮発成分に近い物質だそうです。せっかく購入した本ですのでざっと読んでみたところ、ビオトーワという市販のお薬にも含まれているようなことが書かれてありました。ビオトーワとはアリナミンと同じようなビタミン剤でベンズ○ルデヒドの前駆物質が含まれているとのことです。価格も100錠(1箱)で600円ちょっと(病院向け価格)だそうで、一錠が6円ですから、しかも主の効能にある関節痛や脚気に利くわけですから、おもわず注文してしまいました。ほんとうに節操もないことをしてしまったと、心から悔やまれます。ブロク゛にも書けなかったこと。ガン患者の弱さを知らされた出来事でした。


イタリアの元医師で、セチリ○アーネ・トラチーネ?という人がガンの特効薬を発見したという情報も寄せられたことがありました。異端な学説を発表したことで今は留置場の内側にいるとのこと。ちょっと興味が沸いたのは、治療に使うのが重曹というポピュラーな物質だったからです。お掃除にも使われているし、お菓子を作る際にも、膨らし粉として、胃酸過多にも良いかもしれません。なぜ、それがガンに効くのだろうかと探ったこともありました。だいたいのガンの原因はカビであり、そのカビに利くのが重曹だという論法でした。


健康にあるひとは、このような情報を興味本位で探し、それを必要としている周囲に紹介します。本物のガン患者は興味本位よりも、すこし高いレベルで考えるので、真贋を確かめるために、より時間を費やすことでしょう。その結果、ムダであったことが判明しても、否定した情報が、確実に他のガン患者さんたちに撒き散らかせるはめになるのです。この点にガン患者のブロガーは不確かな情報を発信しないように心がけねばなりません。調べた結果、他の患者さんがこのブログのコメントを見て興味を持たれたら困ると思い、京都の病院に関するコメントを削除したところ、親切をムダにするのかい? 的なコメントを新たに頂きました。念仏でもとなえてあの世へいく準備でもしておきなさいと・・・。いろいろな点で心が痛みます。好意から寄せられたことが、お互いを傷つけあうことになるということ。そして、一考に価しないと思っていながら、ただ値段が安いからという理由でこそこそと試していた自分にも、心より懺悔したい気持ちが生まれます。許したまえと・・・。アーメン