不安定な精神状態

血管内治療を受けて1週間が経過して、楽になったような感覚はまったくありません。口の中の違和感と不快感、そしてこめかみの痛み、聴力も回復していないし、やたらと痰がからむ。鼻が詰まる。そのせいで眠りが浅い、エトセトラ。現在の症状が、ガンのせいか、抗がん剤のせいかの判別はつかないけれど、たぶん両方の影響を受けているだろうと感じている。その一方で、少ない量とはいえ、抗がん剤治療を受けたことで、ガンの増殖は止まっているようにも感じている。MRIの予約をしているので、それは証明されることでしょう。一気にかたをつけたい。どうも抗がん剤に期待するような気持ちに傾いている。ガンと共存するような気持ちが消えかけている。危険な精神状態とも感じる。


「大往生したけりゃ医療とかかわるなー自然死のすすめ」 特別養護老人ホームの医師を長年務めてきた中村仁一さんが書いた本です。ガンの最後は痛くない。人間には自然治癒力が備わっている。痛みが大きくなればエンドルフィンという脳内モルヒネが分泌され痛みをとりさってくれる。抗がん剤などで治療を行うから拷問のような苦しみが発生するのだ、のようなことが書かれてある。図書館から借り出してきた本を読むと、ガン死の老人を看取ってきた経験豊富な医者であっても、ガン患者の気持ちにはなりえないと感じます。ガンは進行するにつれて痛みが発生し、やがて耐えられなくなり、治療を受けざるをえない精神状態になる。これが本当。医療を受けるから死期を早めるとはまったく思っていないけれど、抗がん剤は本来、体の免疫力をそぐ毒物だということは頭の隅においておかなければなりません。3回目の血管内治療を受けずに済む方法を考えなくてはなりません。


長い間、医療とかかわってきた経験から分かったことが、大往生したければ医療とかかわるな、との本を書く心境になったとは、あまりにもあまりとの印象を受けました。もっとも、私が標準治療を断わって丸山ワクチンを選択したのも同じようなものかもしれません。進行した時点で抗がん剤に手が出てしまったところがリアルのガン患者ゆえんです。訳が分からん文章になってしまったけど、たぶん頭には転移していないと思う。