女性セブンの記事を読んで

金子哲雄さんの記事を読みました。最後はまさに見事というしかありませんと、見出しにあります。かあちゃんに向って、わかちゃん、泣いちゃだめだよ。僕が死んでも絶対に守るから、心配しないで。大丈夫だから。といったそうです。男らしいですね。そして、終わりを迎える一ヶ月ほど前に、最後の著書「僕の死に方―エンディングダイアリー500日」の執筆にとりかかったとのこと。読むほうもつらい。同じ治療をこれから受ける患者としても、もうちょっと長く生きてほしかったと正直思います。ガンがわかったときにすでに末期の状態で、治療を断わられる病院が多い中で、最後に頼ったのが大阪にある血管内治療の専門病院、ゲートタワーIGTクリニックと書かれてあります。この手術を受けた結果、腫瘍は3分の1の大きさになり、体力も少しずつ回復したとあります。しかし、半年後には以前より認められていた骨盤への転移がひどくなり、別の病院で放射線治療を試みるが・・・


病棟の看護婦さんに金子さんのことを聞いてみたところ、一時は良くなっていたのにね・・・とのこと。一旦、腫瘍が小さくなったとしても喜ぶことは出来ませんね。私はというと、まったく縮小すらしていないので、不安ばかりがどんどん膨らみます。


一回目の治療で縮小が見られないことから、シスプラチンと5−FAにもうひとつ薬剤を追加するとのこと。タキソテールという抗がん剤が期待できると説明を受けました。クリニックの近くには天然温泉、りんくうの湯があります。もしこれで縮小が認められなければどうするか、湯船につかって明日の手術について考えをはりめぐらせます。変化がなくとも、もういちど同じ薬では、どうだろうかという考えが浮びます。シスプラチンをもう一度ということ。一つ一つ確認してから先に進みたい。そして、気持ちの上でも、最後に期待できる薬剤を温存しておきたいというところです。金子さんの記事も頭の隅にありました。温泉から帰ってもう一度相談したところ、タキソテールは温存しておいて、別の抗がん剤が期待できるので、それを使おうと提案されました。なんと・・・。こちらでも縮小が期待できるという話ですから、まぁ、点滴で受けることを考えれば、少量の抗がん剤治療ということになるわけで、こわがっているように思われるのもいやですので承諾しました。こんなふうにして、患者は抗がん剤治療の迷宮へ迷いこむようにされてしまうのでしょうか。治療を受けてから4日が経ちましたが、効果があるようにはまだ感じてきません。金子さんの本は明日発売されるそうです。丸山ワクチンも隔日に継続中。