カロリー制限は寿命を延ばすかの研究

コメントを頂きました。抗がん剤はすべて悪いものとするのはまちがい、丸山ワクチンと併用しながら使っていて、1年ほどの余命宣告を10年が過ぎても、いまだに良好な体調を維持しているとのコメントです。前回に書いたことを全面的に抗がん剤を否定する文面にとられたことを反省します。上咽頭ガンに対する抗がん剤というのは30年ほど前からあるフルオロウラシルとシスプラチンです。ガン患者にとってはおなじみの名前だろうと思います。以前はほとんどの部位のガンでこの薬が使われていたようです。これで満足な結果がでていたのであれば、現在のような分子標的薬などと称する新たな抗がん剤が次々に生まれていないだろうと思います。上咽頭ガンへの新薬が出ない理由は、患者数が少ないからビジネスが成り立たないからだろうと推測しています。製薬会社にとっても新薬の開発は多額の費用がかかり、抗がん剤が高価な理由もそこにあると思われます。また今日もいいわけです。


サルは食事でカロリー制限しても、ダイエットをしないグループと比べて寿命は延びなかったとの研究結果を、米国立加齢研究所などのチームが30日付の英科学誌ネイチャーに発表した。コレステロール値が下がるなど健康状態は改善した。マウスではカロリー制限によって寿命が延びることが分かっており、より長生きの人間や、人間に近いサルで同じ効果があるか注目されてきた。チームは「霊長類がカロリー制限によって寿命が延ばせるかどうかは、環境や食事内容などさまざまな要因が影響するのではないか」としている。チームは実験動物のアカゲザルで、カロリーを20%ほどカットしダイエットした場合と、しない場合を20年以上にわたり観察、比較した。両者に寿命の違いはなく、寿命は延びないとの結論となった。しかしダイエットに何の効果もないわけではなく、オスに限ると、ダイエットした場合は血中のコレステロールの値が下がったほか、若いサルでがんの発生率が減ったりするなど、健康状態には差が出た。また、統計的には確証とは言えないが、ダイエットをすると平均でメスが28歳、オスは35歳まで生き、飼育されたアカゲザルの一般的な平均寿命の27歳を超え、長生きする傾向があった。別の研究ではダイエットでアカゲザルの生存率が上がったとの結果もある。チームは「複数の研究を比較し、どのような仕組みが働いているか調べることが重要」としている。  (8月30日 共同通信


サルを20年以上も観測した結果ということですので、カロリー制限が寿命に影響を与えないのは正しいと思われます。でも若いサルでガンの発生率が減るなど、健康状態には差があったようです。