ガン患者、ご同病の皆様へ

ギャップ結合増強という抗がん効果がカロテンにあることが最近に発見されました。ギャップ結合とは細胞と細胞との結合部分のことで、細胞同士が密着することで生物は身体を維持し、さまざまな機能を発揮しています。この細胞が密着した部分には、栄養だとかを細胞間でやりとりするための連絡通路のようなものがあり、あまり無秩序に細胞の中味がやりとりされてはいけないので、そこにはある程度のバリアも存在するようです。ガン細胞ではギャップ結合のバリアがゆるい為に栄養分がどんどん取り込まれ、それが増殖力を増すことに繋がっているようです。β―カロテンはギャップ結合による物質透過を制限するように働くことが実験で証明されました。つまりガン細胞が旺盛に増殖できないようにさせるとのこと、β―カロテンの摂取により、ギャップ結合増強に関係する遺伝子が活発になることが確認されています。


石原結實さんの本の最初のページにはニンジンジュースをのんでガンが消えた人の話が載せられています。もとより、1981年にβ―カロテンの血中濃度の高いひとは発ガンのリスクが低いとの相関関係が発表された以降、ニンジンには抗ガン効果があることは疑いようがありません。


ガンの告知を受け、標準の治療を受けないと決めたあと、丸山ワクチンとおなじくして始めたのがニンジンジュースを飲むこと。人参ジュース2本とリンゴ1個をミキサーにかけ、ジュースにして毎日飲むというもの。ほぼ一週間で断念しました。お腹が張ってご飯が食べれません。栄養が偏って力が出ません。体も拒否反応を示しました。そしてジューサーを購入。これは続けることができそうに思えました。しかし、ジュース分より絞りカス分のほうが多くでて、毎日掃除するのが大変でした。これならフレッシュでないとはいえ市販のニンジンジュースにしたほうがまし。おりしも秋から冬になり、冷たい飲み物をうけつけなくなって自然と止めることになりました。そして、半年ほど前から再び、ニンジンを毎日摂取するようになりました。今度はラップをかけてチンをして、温野菜にしたあと、ドレッシングをかけて食べることにしました。美味しく食べることができ、この先、ずっと続けることができそうです。ニンジンの細胞壁は非常に強固なため、β―カロテンなどの栄養成分は、調理の段階で細胞壁を壊しておかなければ吸収することが難しいとのことも知りました。最初から、この方法を試みていたとすれば、今頃はきっとガンサバイバーと称されていたことでしょう。


ちなみに、ビタミンAは大量に摂取するとビタミンA過剰障害が起こりますが、ビタミンAの前駆物質であるβ―カロテンは、過剰に摂取しても問題がおきないようです。安価でもあり、ご同病の皆様にはぜひお勧めしたい習慣です。