丸山ワクチンは水のようなものだ

丸山ワクチンは比べるという科学調査の基本を怠っていた。正式に医学雑誌にデータが載ったことがない。そもそも肺結核患者に肺ガンが少ないという話も否定されている。人間の情を操作した巧みなビジネス展開だったようです。ガンが治った人が本当にいたのか疑わしかったとの理由から、健康保険の対象にならなかった。本当はほおっておいても同じだったのか、比べてみる必要があったのに、それをしようとしなかったのです。


ある医師が書いた本にある丸山ワクチンを非難する文章です。この文章が心に突き刺さりました。薬の効果を判定する為に二重盲検法という方法があり、丸山ワクチンはこれを怠っていたという非難です。これは臨床試験の際にプラセボ効果を排除する為の方法です。プラセボとは偽の薬と訳されています。ただの水であっても、薬だと偽って患者に飲ませると効果がある人もでてくるということから、その効果を排除するためのものです。


ところが、プラセボ効果なんて、本当に存在するのでしょうか? 水を薬と偽ってはたして効果があるのでしょうか? 今日、使われているプラセボ効果を定義したのは、1955年のヘンリービーチャーによる研究だとのことです。当時の臨床試験15件を検討した結果、有効でない薬剤を投与されたうちの約35%の患者にも、なんらかの効果が認められたことを発表しました。この古い文献が今の現在の医療において、疑うこともなく事実として受け入れられているのです。考えればこれはおかしいことです。医療とは薬が確かなものでなくとも、水のようなものであっても、効く人もいるという前提の上に成り立っているということになります。当然ながら獣医界ではプラセボ効果は認められていません。


あるとき、経口避妊薬臨床試験が行われ、その効果が確認されました。つまり、プラセボを投与された女性がつぎつぎと妊娠したのです。(精神科医、坂木俊公さんの本にあるジョークより) 丸山ワクチン二重盲検法をこれに当てはめて想像してみてください。


丸山ワクチンにガンに対する効果があるかどうかを調べる為のテストは、丸山ワクチン投薬を受けた人と、そのままほおっておいた人とを比較するのではなく、標準の治療を受けた人と比較するだけで良いのでは、との考えに至ります。私のような立場の患者があと9人いて、そのうちの6人が5年を超えて生存し続ければ、同等の効果があると判定してもよいのではないでしょうか。標準治療を受けても、君の5年生存率は60%だと、ガンの宣告を受けた時に告げられました。(何度も書き過ぎ・・・)そして、丸山ワクチンで丸4年を越えました。これから先は、終着駅までの旅をゆっくり楽しみたいものです。