寝苦しい夜

ガンを患ったことで、ありがたいと思えることは生命には限りがあるということを悟ったこと。そして、なぜ宗教がこの世の中に存在するのかが理解できたように思えます。どんなに文明が発達し、生命誕生の仕組みが解明されたとしても、人々の心の中に宗教を求める気持ちがなくならないと確信しました。救いを求める気持ち、そして癒しを求める気持ち、そして、許しを求める気持ちです。なぜ、生まれてきたのか、なぜ、現在の自分がいるのか、なせ゜、まだ生きているのか、人智を超えた偉大な力が存在することを感じずにはいられません。自分は生かされている。そう感じさせられたときに、一番にばかばかしいと感じるのは、現在の日本の葬儀のあり方です。もっとシンプルに宗教にかかわりたいと願います。愛は恩返し。愛を受けた人にその愛を返す。ペイバック。自分が受けた愛をその人に返すのではなく、別のもっと必要としている人に、みずからは見返りを求めずに愛を与える。ペイ・イット・フォワード。それこそが無償のお布施。ちょっと世の中のためになることがしたい、足跡を残しておきたい、世の中の仕組みをすこしだけ良くしてみたい、心の奥底からの欲求がむくむくと起きてきました。


人間には自然の治癒力が備わっているということ。指先に負った傷は痛みをともないながら治っていくのは自然治癒力があるから。ガンに対しても自然治癒力がはたらいているのはまちがいありません。治るか治らないかをも考える必要は感じず、自分は治るに値する人間だろうかと考えてしまう。つまり、間違った考え方をしてしまっている脳の機能にも自然の治癒力が働いているようです。


鼻がつまって、真夜中に目が覚めてしまった夜。支離滅裂なのはそのせい。