丸山ワクチンは水のようなもの

丸山ワクチンを使用される方には、つぎのことをお願いしている。ワクチンと他の免疫抑制作用のある抗がん剤、ならびに副腎皮質ホルモンとの同時使用はのぞましくない。ワクチンと一緒に放射線治療を併用しないこと。これまでの治療経験によると、併用した場合の結果がよくないからである。その理由は、それらの作用機序がお互いに矛盾しあうからだ。

かつて、丸山千里博士はそのように患者に告げていました。著書にもそのように書かれてあります。これでは当時のガン治療が間違っているという印象を与えたことでしょう。これが医師会から反発を受けた理由なのかもしれません。丸山ワクチンには抗がん効果が認められないという反発ではなく、水のようなものといった表現、それは、検討する価値もないといった評価を意味します。はたしてそれは本当なのでしょうか? 現在のガン治療が進歩しており、ガン撲滅がもう目の前に来ている、というのであれば丸山ワクチンは今頃、歴史の中にうずもれていたことでしょう。

手術療法、放射線療法、化学療法のいずれと併用しても特に副作用の報告はありません。むしろ、どのような治療法を選択した場合でも、ワクチンを併用されることをお勧めします。ガンは局所療法だけでは捕らえきれない相手です。悪い部分をしっかり叩きながら全身の抵抗力を十分に強化し、ガンを体全体で迎え撃つことが必要です。

これは、丸山ワクチンの供給元、ワクチン療法研究施設のホームページにあるFAQ「抗がん剤と併用しても問題ありませんか?」という質問に対しての答えです。免疫を抑制する治療法と免疫を高める丸山ワクチンを併用すること。その意味するところは医師でなくとも中学生でも理解できることです。こんなことでは医学的に正しいことであっても医師がいくら説明をしてもだれもその言葉を信じなくなるでしょう。

現在、告知から3年と9ヶ月、私の今の状況は改善に向っているというわけではありません。今日の文章は暗示療法のようなもの。丸山ワクチンは効くとそう信じることで、奇跡が起きてほしいと思っているのです。実際、治った人も大勢いるわけで、それが私に当てはまらなかったとしても、それは仕方がありません。私が告知を受けた際にも、標準治療を受けても5年生存率が60%だといわれたのですから、その5年後に寝たきりになっていても、転移して苦しんでいても生存に含まれているわけですから、普通に働いて、美味しく食べて、パソコンで遊んでいるだけ。現時点での私にとっての丸山ワクチンは水のようなものではなく、いわば酒のようなものです。人生を謳歌するために必要な糧です。さらに暗示をかけることでこの生活が続くことを願っています。禁酒継続中。ちなみに、副腎皮質ホルモン製剤やシクロスポリン、タムロリムスなどの免疫抑制剤はガンの発生頻度が高くなることは明らかになっています。