これまでの病歴です

吐き出した痰に血が混じることがたびたび起こり、そのうちに片方の鼻の通りが悪くなってきたことから、近隣の耳鼻科に出かけたのが2008年5月頃のこと。内視鏡を鼻から入れての検査で上咽頭部に腫瘍らしきものがあるということで総合病院に行くように指示されました。すぐに行ったほうがよいとも言われました。次の日に出かけた総合病院でCT、MRI、PET検査を行い、最終的に組織細胞の病理所見から上咽頭ガンと告知されたのが7月1日で7月7日には治療法についての説明を受けに出かけました。リンパ上皮癌、腫瘍の直径はだいたい1.5センチぐらいで、左の耳管のすぐ脇にありました。


咽頭ガンには手術という選択肢がありません。放射線治療抗がん剤3種(シスプラチン・5-FU・ドキタキセル)を併用する治療が標準治療となっています。セカンドオピニオンの病院でも同じ治療法を薦められたことから、他に選択肢がないことを理解しました。治療を受けるか受けないかの選択です。さらに、この治療を受けても5年生存率が60%だと説明されたのには内心、驚かされました。なにしろ、その時はまったく体調が悪くなかったからです。5年生きることが出来ない確率が40%であるならば、再発もしくは転移は100%ではないかと感じました。治療を受ければ一旦は縮小するはずです。1年後に転移再発して4年以内に、2年後に転移再発して3年以内にデス・・・5年以上生きることが出来たとしてもその時はサパイバーではなくまだ治療を受けているはず、ガンとの戦いは続いているはずだと考えました。


そして、この標準治療は受けないと決断しました。その際に頭に浮んだのが丸山ワクチンです。丸山千里博士の書いた本が本棚に今も並んでいるのです。すぐに行動に移しました。丸山先生の本にもガンの疑いを感じたときから躊躇せずに始めるべきだと書かれてあります。癌の告知から1年5ヶ月経った時点で、2度目のMRIとPET検査を受けたところ、患側のリンパ節に転移が認められていました。残念なことです。手でさわると鳩卵大のしこりが確認できました。その頃、ホウ素中性子捕捉療法が現在治験中にあるということを知り、メールで治験に参加したい旨を伝え、説明を受けに出かけたことがあります。この治療法は有望であると思えたのです。体表から10センチ以内にあるガンには高い効果がある、深部のガンには治験対象としては難しいとの説明でした。


そして今、告知から3年と7ヶ月を迎えています。普通に働き、食べ、動き、普通に晩酌を楽しめる毎日をおくれていることに感謝しています。ときどき、鼻が詰まって不愉快な気分に、夜が眠れないときがあるというのが不満です。診察を受けている医師はだれもが、現在の体調自体が想定外、丸山ワクチンのせいかもと感じているようですが、患者としてはまだ丸山ワクチンの効果には懐疑的なのです。最近のブログを読んでいただくと、代替治療に興味があるような記述が多くなり、ブログの表題 丸山ワクチンに期待する患者の日記というのから外れるようになってきました。代替治療であっても費用がかかるというものははなからパス。治療に財産を使い果たすことなく、最後に家族から良き人だったと思ってもらえることが望みです。