一緒に戦いましょう

「ガンと一緒に戦いましょう」戦うということは、苦しむということを意味する。がん患者だけがです。「最善を尽くしたい」だが最善が明るい結果を示してくれるというわけはない。「何かやったほうがいい」あとで後悔することになる、といわれるとお願いしますという気持ちになる。「念のためにやっておこう」しこりは縮小した。患者は弱った。しこりは消えた。しかし患者は死んだ。「しこりが小さくなる人がいる」しこりが小さくならない人もいる。副作用だけは全員がうけることになる。「点滴しましょう」点滴するのは多分抗がん剤です。痛み止めのモルヒネと一緒に点滴される。「再発予防のために飲もう」再発予防という考え方自体かナンセンス。不安におびえるのは同じこと。「今までのことが水の泡になる」すでに治っていれば、これからもガンは発生しない。水の泡は何のこと。「急に抗がん剤を止めると危ない」善は急げ。急に止めた事で、どんな影響があるのでしょうか。「飲まないのだったら、もう病院に来なくていい」医師にとって、救うことではなく治療することが職業です。「新しい薬があります」これは、まず実験台だと思わなければいけません。治験薬の場合もある。


近藤誠医師の著書「新・抗がん剤の副作用がわかる本」からです。なかなか真実をついていると感じます。つまりは、ガン患者に対しては、どんなことばも励ましにならないということでしょうか。今は言葉をかけられる側になってしまいました。でも、だれも私がガン患者であるとは知りません。「頑張ってね」という言葉もガン患者に対しては禁句です。きっとこの言葉は上から目線に感じられるからだと思います。私の場合、家族からも、ガン患者であることをすっかり忘れ去られています。治っていないのですが・・・