日本の検査水準をふと思う

日本のCT(コンピューター断層撮影装置)普及率は人口100万人に対して63.7台で、アメリカの26.2台、ドイツの17.2台、イギリスの6.0台に比べると格段に高いようです。高額な装置のもとをとるためにはCTの稼働率を上げなければなりません。ちょっとした病気でもレントゲンと同じように必要性がなくともCTをとりたがるのは当然かもしれません。


最近の原子力事故で放射能の恐さが一般的に知られてくるようになりました。放射線にはガン発生の直接の原因になるというよりも、転移促進の効果があるという点が恐いところです。1回のCT検査は胸のレントゲン線量の数100倍〜1000倍の放射線量をあびるわけです。この影響は、すでにガンを体の中に抱えている人にとっては無視できないと感じます。


何の為のCT撮影か。検査の理由説明はきちんと求めるべきです。健康保険があるので高齢者ではほぼ無料で検査を受けられるというのも問題かも。CTをやたらととられる人は、医者に疑問をいだかないすなおな人です。はたしてその人たちは長生きしているのでしょうか。ひねくれて考える人間よりも長生きしているのでしょうか。医師の側も本当はこの検査漬けによる、体に対する影響については知っていない、あるいは、考えていないというのが本音ではないでしょうか。こういう観点から、日頃、獣医療で使われている単純レントゲン撮影程度ではホルシミス効果で体にかえって好ましいとすら感じています。この点では、安保徹教授による、人間のエネルギー確保の仕組みは細胞のなかのミトコンドリア原子力によって維持されているという説には納得する部分もあります。