オーソモキュラー療法

ガンは大量のブドウ糖を取り込んで活動のエネルギーとしている。そのエネルギーによって細胞分裂をおこない腫瘍が大きくなる。ガンが大きくなるためには蛋白質も必要。だから食事療法で肉とか砂糖を控えなさいという背景があるのですが、これが間違っているという。ガンは窒素が大好きで、自分の成長のために大量の蛋白質を取り込んでしまいます。ガン細胞は、もともとの身体にある調節機能を無視して血液中にあるアルブミンなどのタンパク質を取り込みます。すると、私たちの身体は血液中のタンパク質を維持するために筋肉を犠牲にして血液にタンパク質を供給するのです。つまり、蛋白質を食べないようにしようとしまいとガンの増大には関係がなく、筋肉の蛋白質が消費されるだけという。さらに肉であっても魚であっても大豆であっても身体に吸収されるときはアミノ酸に分解されるので何を食べても同じことともあります。

「がんになったら肉を食べなさい」 この本の著者、溝口徹医師は祖父がガンになったときに受けた治療に衝撃と悲しみを感じたことから医師を目指し、その後の学生時代、抗がん剤で辛い副作用で苦しんでいる患者が、どうにか治療に耐えたあと、再びガンの増大を起きて苦しむことが多いことに疑問を感じ、痛みのコントロールを行なう麻酔科に進むことを選択した。その後、オーソモキュラー療法というと難病に対するトータル栄養アプローチにであい、これがガンに対しても有効であることを感じ、自分のクリニックでこの治療法に取り組んでいるそうです。

動物性のタンパク質のとりすぎは免疫力を低下させるという主張するのは西式健康法の甲田光雄医師です。それは、肉を摂取すれば腸内の悪玉菌がふえることが一つの理由。そもそもタンパク質は体内で合成されると主張しています。牛は本来牧草しか食べませんが、立派な筋肉がつきます。人間の体内でもタンパク質が合成されることは証明されている。パプアニューギニアのジャングルの暮らす人たちは動物性食品はほとんどとらず、大半はタロイモを食べているのに筋肉隆々。彼らのウンチを調べたところ、食べたイモ類よりも多いタンパク質が含まれていたという。その後、理化学研究所の光岡知足さんらの研究では、腸内で腸内細菌が窒素を固定して蛋白質を作って人間が利用していることが明らかになったそうです。確かに、大アリクイはアリだけを食べ、パンダは笹の葉っぱだけ、コアラはユーカリの葉だけでも十分、健康そうです。こちらの西式健康法で健康を取り戻した大勢の患者がいることで説得力は感じられます。がんになっても肉を食べなさい?
でも、止めておこう。