安保徹著 「ガンは治る、ガンは治せる―生命の自然治癒力」 

腫瘍マーカーが上がる。ガンの自然退縮のときに何が起こるかといいますと、ガンが死ぬときに、腫瘍マーカーが上がるんですね。腫瘍マーカーはガン細胞の抱えている、膜とか細胞質の構成成分ですから、ガンが死ぬときに腫瘍マーカーが上がることがあります。ですから、体調さえ良ければ、腫瘍マーカーが上がると喜ぶぐらいの感覚でなければいけません。

また、CTなどで検査をして、ガンのサイズが急に大きくなってびっくりすることがあります。このときはガンの中が壊死して治っている、という症例が報告されています。だからあまり、腫瘍マーカーの数値やガンのサイズに一喜一憂して、せっかく体調もいいのに、また体を痛めつける治療に引き戻すのは考えものです。そこは注意したほうがいいですね。

転移は気にしない。また、転移した後に良い結果が出るという症例もたくさん報告されています。やはりリンパ球が働き出すと、原発巣は悲鳴をあげて、ガンが散らばっていくんですね。そして散らばった後にすっと消えていく。意外と肺転移、肝転移、骨髄転移した後に消えていることがあります。

発熱もプラス。温めて温めて、あるところまでは外から熱を加えて体温を上げていくと、さらに進むと自分の力で体温を上げる反応が起こり出す人がいます。それが腫瘍熱とか房腫瘍症候群、と言われています。体がとてもだるく痛みも伴うので、また悪くなったんじゃないかとまたあわてて抗がん剤に引き込まれる、ということになりかねないので、発熱もプラスになるということも知っておいてください


一応、医学を学んだ立場です。 ガンを患っていない以前であれば、どこの症例か、実際の出所を質問したくなったことでしょう。ましてや、ガンの臨床医ではなく免疫学者からの発言です。でも、ガンを患っている側からすれば、実際はどうであれ、信じたくなる気持ちになります。でも、だんだん進行しているガン患者の立場からすれば、やっぱり慰めだけのようにも感じてきます。実際の症例に基づいた記述であってほしいと願います。もっとも、現在の標準治療もあまり信用できるというわけではありませんが。そして丸山ワクチンのことを考えたりします。以前は奇跡の症例があったことが本で紹介されている。でも最近は奇跡の症例があまり発表されていない。それはなぜ、という疑問を感じるようになりました。確率はきわめて低くとも、たしかな奇跡の症例が一つでもあれば、希望が大きく膨らんでくるのですがね。今日はちょっと弱気です。