セカンドオピニオン

医科大学の準教授の立場にある医師からセカンドオピニオンを受けたときのこと。紹介状、レントゲン、その他の検査結果の資料、内視鏡での所見を考え合わせると、初期の段階であるが、やはり5年生存率では60パーセントが妥当なところと告げられました。さらにおまけをつけるような感覚で70パーセントぐらいはあるかもしれないとも訂正したりして、根拠のないアバウトな数字は判断材料に適していないのかもしれません。80パーセントといわれて治療を受け入れても残りの20パーセントの結果になっても納得するしかありません。


ここで治療を受けるとして、丸山ワクチンを使っていただけるかを尋ねてみました。「いいですよ」と意外で案外な答え。「何度も使ったことがある。でもね、今まで一度もうまくいったことがない」さらに、語気を強めて「すべての患者さんでダメだった」 もう打つ手がなくなった段階で、患者から、その家族からの懇願を受け入れたのだろうか・・・「それならば最初は丸山ワクチンだけを使っていただきたいですが」、間をあけずに「それはダメだ」 気分を害したようです。


躊躇していると、顔面の骨を切り取って直接、ガンを切除する手術を受ける羽目になるとも言う。まさか。そんな術式があるとは思えなかったので、実際に行なった経験があるのかどうか、その成績はどうなのかは聞き逃しました。早く治療をうけなければ取り返しがつかないという意味のおもいやりの言葉だと好意に解釈していたのです。 あとで考えると、実際にその手術を行った経験があるのではという気も、脳外科で頭蓋骨を外して手術をおこなうのと同じようなもの。なべの取っ手をつかむように、鼻をつまめる分だけ頭蓋骨より扱いやすいのかも。


今のところ、そんな手術を考える状況になっていない点はありがたいことです。神様と丸山ワクチンと自分の判断に感謝したいところです。この判断が間違っていたとしても、徐々に進行しているとしても、いくらかでも先送りにすることによって、その間に新しい知見が生まれるかもしれない。いままでの標準治療が否定され、免疫力を低下させることのない新しい標準治療が突然に確立される時が来るかもしれない。被災地の住民の皆さんと同様に希望は大事です。