励ましのコメントより

先日、みずからもガン経験者の方から、体調を気遣っていただくコメントを頂いた。そして、その文面には、飼っている愛犬にも鼻腔内に骨肉腫瘍ができて、手術と放射線で治療をおこなったところ、現在2年が経過しているとも書かれてあった。 とうとう犬にも放射線治療を行うところができてきたのだろうか?などという気持ちです。 大学系の病院であるには違いないと思うが見当がつかない。ライナックの放射線治療機器なのだろうか? 


考えること。動物の場合はじっとしていないので、放射線治療を受けるさいには全身麻酔を行う必要があるということ。さらに、心電計など生体モニターを接続しなければならないこと。獣医師によれば、エマージェンシーのために気道確保や血管確保の為の点滴ラインが必要と思う人もいるだろうということ。だから人よりも手間と費用が余計に掛かると思われること。しかも健康保険は適用されない。人の場合ではだいたい2グレイずつ、トータル60グレイほどの放射線をかけるので、30回ほどおなじ操作が必要になるなどと想像する。治療に際して気分が悪くなったとしても訴える手段がないことなども考える。


近年は動物医療においてもエビデンスということが重要視されている。はたして、それが良いことなのだろうかとも感じたりする。ともあれ、ガンに対する治療においては人間の医療に対するより、動物のほうがQOLを重要視すべきだと思っている。動物にとっては、その場の生きている現状だけがすべて、将来のあるべき姿を夢見て今を生きるという姿勢はないと思っているからです。それでも、動物のほうが恵まれていると感じる点がひとつ、それは安楽死が認められていること。回復がみとめられなく、死を待つだけの段階で苦しみだけを見る状態は飼い主にとっても耐えられないことでしょう。もうひとつ、差し出がましいことを言いたくなった。病気になったときに治療薬がないことで満足のいく治療を受けれない人が世界には大勢いる。ガン以外のたいがいの病気は治療薬さえあれば治る。日本人に生まれてよかったと思うこと。