クラゲコラーゲンの免疫調節活性に注目

クラゲに含まれているゼリー状のものはコラーゲン。牛などの動物性コラーゲンに比べて吸湿力が4倍、保湿力が3倍と優れていることが分かっている。だから、化粧品にすると肌をみずみずしくさせる効果がきわめて高い。さらに、オワンクラゲの発光遺伝子(・・・と、テロメーゼ酵素が発現する遺伝子)を無毒化したウィルスに組み込んで人間の体内にばらまくと、テロメアが擦り減ったガンの部分だけが発光して患部が可視化できるというガン治療に役立つ研究も行なわれている。転移の様子が目で見えることで、ガンの早期発見に大きな戦力になることが期待されている。


一方、従来は食べても価値がないと思われていたクラゲのコラーゲンだが、免疫物質分泌を促進するという作用があるとの研究発表がある。愛媛大学農学部による研究。人間のリンパ球にクラゲのコラーゲンを加えたところ、加えなかった時の免疫物質(サイトカイン)分泌に比べ、ウィルスなどを撃退するIFN-γが100倍、ガンの腫瘍を撲滅するTNF-αが17倍も分泌された。


→ クラゲコラーゲンの免疫調節活性に関する研究


クラゲの効能 には、気管支炎、喘息、高血圧、胃潰瘍、ガンの進行を抑える効果があることが証明されている。(中国における発表) ただし、TNF(Tumor Necrosis Factor)=腫瘍壊死因子、この言葉は、抗がん剤という言葉と同様にネーミングに惑わされる危険性があります。ともかくも、近年、大量発生していて、廃棄処分されているエチゼンクラゲですが、ガンに有益という情報には注目したいところです。