告知から2年5ヶ月目、波乱の診察日

いつも診断だけを受けに出かけているセカンドオピニオンの病院へでかけた。月曜日なので日頃にない込みようだった。今までだったら次の機会にしておこうと思っていたが、現在の状態でガンの大きさがどうか知りたかったのでおとなしく順番を待つことにした。混んでいる時を避けるのは、ただ経過観察するだけのガン患者よりも、必ず治る病気を抱えている患者さんの治療のほうが優先されるべきだと思っているからです。


順番が来て診察室に入る。椅子に座る。医師が替わってから3回目の診察になる。鼻の中に内視鏡が入れられる。痰が多いようで、痰を吸引しながら診察が続けられる。そして、椅子に座りなおして診断結果が言い渡される。大きさについてはあまり変化がないね・・・とさらりと。しかし、うれしいという気持ちはまったくわかない。それは、最近の体調が悪いからだ。そもそも、体調についてまず尋ねてもらいたかった。私の日常では、相手が動物なので答えてくれないが、その分、よく観察することが一番に重要なことだと思っている。高性能の検査機器がある世の中、それだけに頼るのは間違いのもと。もっとも、最近の体調については自ら申し出ないのにも、自分自身にうしろめたい気持ちも感じるところ。


口をついて出たのは、以前から聞いておきたかったこと。ピシバニールについて、使った経験があるかについて、患者が望めば使っていただけるのかということ。 これが医師の琴線に触れたようだ。激怒した。突然に本音を戦わしはじめた医師と患者。看護婦はどこかに行ってしまった。


「ガン患者も命をかけているかも知れないが、医者のわたしも命をかけて治療している!」
それは違うと思った。この言葉が今度は私の琴線にふれた。
「ガン患者はいつも死を思いながら生活をしているが、医師はどう命を賭けれるのか、命を賭けることは出来ない!!!」 



続きは次回に ちょっと考えてから文章にしなければ・・・



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