自分の運命の支配者は自分自身

日替わりでテンションが上がったり、下がったりする。急に寒くなった2週間ほど前に風邪をひいたために痰の色が鮮やかな朱色になった。赤く染まった痰は、その後4.5日ほどで治まったけれど、今度は空咳が起きるようになった。肺にガンが転移したのだろうかと思ったことはブログにも書いたとおりである。そして、咳はとまったけれど、今度は、ガンのある上咽頭部に違和を感じるようになった。なにか固いもの、異物があるような感覚、これがなかなか無くならない。 ガンは左の耳管にごく近いところにあるので、ガンが大きくなったのであれば、耳管を圧迫し中耳炎になって難聴を引き起こすはず。さらに、鼻からの呼吸かしにくくなる・・・はず。今のところ、そんな様子はない。


秋になったばかりなのに、風邪のような症状が続く。ガンの告知を受けた2年半前の時点では、ほとんど自覚症状はなかった。現在の状況は、ゆっくりだけれども病状が進行していると感じざるを得ない。やっぱりあと5年ほどの余命だと思っておいたほうがいいかもという気になる。このことから、これからの1日、1日を大切にすごさなければという気持ちが導かれる。同じ年代にある健康なご老人たちは、何時、自分が旅立つかについて考えることはないであろう。ガンの宣告を受けたものだけが、その後に中味の濃い生活をおくる分だけ、得をしていると思うのは負け惜しみにみえるだろうか?


仕事を休んで、日帰り温泉の露天風呂へ朝から出かけた。あまり人がいない広々とした湯船につかる。これが充実した一日、自分なりの有意義な一日の過ごし方か? ちょっとでも暖ったまって免疫力を上げたいという、心の奥底にある姑息さをも少し感じたりもする。 最近に見た映画「インビクタス」。かの名優、クリントイーストウッドが監督した映画のなかにあるフレーズ「自分の運命の支配者は自分自身」。そう、自分の運命は自分で決めたい。境遇にオーバーラップされて、より深く感動する映画だった。



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