家族葬で無宗教葬が望み、直葬でもOK

お金は大事に使ってほしい。余ったとしても社会の役に立つような使い方をしてほしいとエンディングノートに書いておくつもり。残された家族からは、寿命になるまでつつましく生きていくのにも足りない金額だわ、と言われてしまうかもしれない。ともかく、無宗教で、地味な家族葬で葬式を挙げてもらいたい。なんなら、直葬でもかまわないと書いておこう。残された家族が世間体を考えて葬式の形を変更したとしても本人はすでに口出しが出来ない状態にある。


ガンの宣告を受けたときからブログを書き、そのなかには葬式に関することも調べて書き込んできたが、それは、棺おけにいる立場から考えたものだった。最近の体調から考えると、私が喪主になる可能性が出てきた。家族の葬式を執り行う立場からの観点がぬけていた。


ふるさとには年老いた母親がいる。その家には仏壇もあり、命日や法事の際にはお寺さんを呼んでお経を上げてもらっているようだ。母親がもしもの時にはどうすればよいのか? お坊さんを呼ぶ葬式が希望なのか? お寺さんへの金額はどれほどにすれば良いのか? 法要は初七日から始まって49日、1回忌や3回忌、どこまで開くのが将来の故人の希望なのか? 一度本人に聞いてみる必要があるとの考えが、でもこんなことを聞いて腹をたてないだろうか? そのうえ、息子がガンだとはまったく知らない。


参考にした本は北村香織著「小さなお葬式」。


家族葬と一般の葬式と違う点。参列者が限定される。一般の葬式では関係者に広く知らせて参列してもらうが、家族葬は家族、親族、ごく親しい友人などに絞られる。家族のみで送る場合もある。
家族葬では参列者を限定する為に葬儀後に死亡を知らせる通知を出す。祭壇がシンプルにできる。香典、供物、供花を辞退することもある。会葬礼状、返礼品を省ける。人数が少ないので、ひとりひとりに直接お礼を言える。

親族から不満の声があがるかもしれない。そのときにはエンディングノートなどを見せ、故人の強い意志であることと生前から家族でよく話し合った結果であることを理解してもらう必要がある。



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