動物の医療について感じること

最近は動物医療も人間の医療の後追いになってきています。治療法がマニュアル化してきているのです。動物と人間の医療は違っていて当然で、それはたいていの動物の寿命は人より短いことも考慮にいれなければなりません。治らない病気に対しては治療を行わないという選択肢を示すことも大事なことだと感じます。牛や豚、ニワトリなど食肉として扱われる動物の場合には、経済的な観点から判断を求められる場合もあります。


動物の場合は早期発見、早期治療が困難だからという理由も言い訳ですが、やむなく安楽死を実行したこともあります。ところが最近は安楽死はやらないと宣言する獣医師もいるようです。じゃ、君達は菜食主義者かと問いたくなります。最近は、まず検査をしてその数値で病状を判断するようになったことも人の医療の後追いだと感じます。長年の経験からは検査の数値よりも五感プラス第六感のほうが病態を正しく把握できる場合もあると信じています。


命の尊さは、命を扱ったことで身をもって知るようになるのです。グルメ番組で肉の塊を見て、顔をほころばせ、おいしそう!と感嘆符で感想を述べる芸能人にはあきれてしまいます。鳥をしめることから料理を作る授業を学校の必須科目にしてもらいたいと感じるのは私だけでしょうか。ところで、最近に見た「だれもがクジラを愛している」という映画にはとても感動してしまいました。複雑な思いも感じます。