5年生存率が60パーセント

咽頭ガンの唯一の選択肢、抗がん剤放射線を併用する治療法を示された際に告げられた言葉です。治療を受けての5年生存率は60パーセントです。厳しい数字ではありますが、一見すると、治る患者のほうが治らない患者よりも多いような印象を受けます。言い換えると、5年以内に死亡する割合実績が10名のうち4名。しかし、5年以内の死を免れた患者は治った患者とイコールではありません。QOLも悪いようだし、体調がもとにもどるという確率は小さいように感じました。これが治療を断わった理由です。いまでも考えます。治療を受けるべきだったのだろうかと。あのとき、違う決断をしていたら、今頃はどうなっていただろうと・・・。


当時はいろいろなことを考えました。ほんとうは90パーセントほどの生存率があるけど、60パーセントと言っておけば、5年経った後の喜びもひとしおのことだろうと、感謝される度合いも大きいだろうと医師が死の確率をオーバーに言っているなどと。それなら悪いほうに傾いても、家族にあきらめがつくだろうなどと。60パーセントというところがミソで、50パーセントより低い数字を告げたりすれば治療を断わる患者が増えることだろうなどと。治療を受けても治療効果がなく、ガンがそのまま進行してお亡くなりになるのが10パーセント。治療1年後に再発もしくは転移して4年以内にお亡くなりになるのが10パーセント、2年後に再発もしくは転移して3年以内にお亡くなりになるのが10パーセント、3年後に再発もしくは転移して2年以内にお亡くなりになるのが10パーセント、と考えるとトータルで40パーセントになります。4年後に再発、転移して1年以内にお亡くなりになるようなことではそのガンはよほどたちが悪いものと思われます。こんなことも考えました。


さらにセカンドオピニオンを受け、さらに厚生省から治験の文章をネットで調べ、それが正しい数字であることを確認しました。そして治療を受けないという重い選択をしました。だから、丸山ワクチンを信じているから治療を断わったというのは真実ではありません。治すという希望は捨てたわけはないので、耳鼻科からの紹介状をもってガンマナイフやサイバーナイフなど放射線科に出かけたこともありました。断わられ方が今考えると腑に落ちません。どうも、紹介状に丸山ワクチンをかたくなに信じており、標準治療を断わったという風に書かれてあったようです。こうなれば、意地でも長生きしたいと強く感じますが・・・もう、十分、想定以上に長生きしているよ。それは丸山ワクチンの効果だよ。そんな声も聞こえてきました。今年も無事に年が越せそうです。それだけで満足です。これからは心おだやかに生きていきたいと思います。