ガン患者、命の値段

ガン患者にとって一番に大きな関心事はお金のこと。標準の治療をはなから断わっている私のような者でも同じことです。ガンの宣告を受けて過去3回、医療費控除のために年末に集計する額は毎年30万円を超えています。その半分は丸山ワクチン関連のもの。標準の治療を受けているガン患者であれば、どれくらい支払っているのだろか、どう工面されているのでしょうか?


テレビのドキュメントを目にしました。それは、元看護士の女性が1回10万円の抗がん剤を使用しているという場面から始まります。マイホームのために一家で貯めていた500万円が治療費に消えていったという。これから先はどうすればよいのか、離婚か生活保護か、それとも・・・3年前にガン対策基本法が成立したけど、それはガンの予防、施設の充実のためのものであり、ガン患者の支援にはまったく触れられていないという。


痛みなどで仕事をするのが困難になったときは、仕事は止めても、すぐにあの世に行けるわけではありません。その間の生活費や緩和ケアの費用が必要になるので、その算段もしなくてはなりません。自分が死んだ後の家族の生活のことも頭によぎります。自分ひとりならば、残り少ない人生、ぱっと散財して、楽しい生活をおくれるのになどと考えたりもします。ユーチューブにあるこのドキュメントを見ると、ガン患者とお金との問題は想像する以上に深刻です。 家族のきずなにも大きな影響を与えます。そして、この状況はだれの身にもいつかは降りかかることかも。高い抗がん剤を使えば、完治するかといえばそうではないことのほうが多い。「抗がん剤は転移促進剤だ」という主張が本当だと感じるほど、ガン患者はエンドレスでの治療にひきこまれていっているのが現状です。「治療費が工面できないので治療を受けれません」とはっきり宣言すべきかも知れません。それも、なかなか口に出せないことでしょう。自分の財布の中身を開いてみせても、それで解決することでもありません。


  ガン患者、闘いの家計簿