幸せは、今いる場所にある

またまた過去のエントリーから。2009年10月26日の分。読売新聞に食道ガンについての記事がシリーズで載せられていました。ある70歳代の女性ガン患者のケース。食べ物が喉につかえて病院に出かけたところ、食道ガンと診断された。ガンは食道を突き破り、気管にも浸潤していた。手術不能の状態だった。 医師は放射線抗がん剤を併用する治療を薦めた。放射線治療を毎日10分ほど、計30回ほど、そのために病院に通った。5-FU(フルオロウラシル)とシスプラチンの抗がん剤も投与された。患者は苦しい副作用を乗り越え生き残った。3年後の現在、再発もなく元気に暮らしているという。もっと人生を楽しみたいと明るくインタビューに答えている。読まれた方は、この放射線抗がん剤併用療法はすばらしいと感じるに違いない。今後も治療の経験をかさねることによって復帰率がさらに高まるとも書かれてあった。ところが、記事の最後のほうには、この治療を受けた5人の患者のうち4人は3年以内に死亡しているという現状も記されてあった。つまり、5分の1のラッキーな患者の声でした。


なぜこの記事が気になったのかといえば、以前に全く同じ治療法の提案を受けたから。上咽頭ガン。手術は不可。治療は5-FU(フルオロウラシル)とシスプラチンと放射線を併用する治療法だけ。もっとも、ガンの大きさにもよるでしょうが、生還する人とそうでない人の違いが明らかになっていないという点が治療を断わった理由でもあります。医学は確率ではなく、もっと科学的に説明できるべき。治療を受けてもうまくいかなかったひとの声もとりあげてもらいたいものですが、それは無理というもの。治療を受ければ、きっと治らないほうに含まれてしまう。物事を前向きに捉えることができない私は、代替医療に対しても、つねに懐疑的にとらえる習慣がついています。