だらだら書き

なぜ、血管内治療という抗がん剤を使った治療を受けたのだろうか。思い返すと息子も獣医という道にすすんだということと関連があることに思い当たります。一度も試さずに、標準的な治療を毛嫌いする。断わるという自分の判断は正しかったのだろうかという気持ちを持ったからです。経験もなく、理論だけで、他人の判断だけで毛嫌いするのは科学的な態度とはいえません。このまま旅立っていって納得できるのだろうか。納得してもらえるのだろうか。


治療を受けるたびに、すこしずつ鼻の通りが良くなりました。そして、その分の逆の作用も感じられました。抗がん剤での治療は身体の免疫力を低下させ、ガンの転移を促進する方向へ導くようです。それが、私の身体にも起きたことがはっきりしました。鼻のとおりが良くなったといっても、完全にガンが消えてなくなったわけでもない。少量抗がん剤療法の限界は、たしかに試した患者だけにしか理解できないものかもしれません。



だれにでも寿命があると知っているのは人間だけです。動物は寿命なんて考えていないでしょう。腹が減ったら食べて、寝たくなったら寝て、そして、不安を感じると泣くだけです。人間も、そんな動物にすこしは見習わなければなりません。それが、獣医師として得た人生訓です。ちょっとぐらい生存の期間を延長する為に、動物を不愉快な思いをさせるのは、人間のエゴだと、この治療を経て強く感じたことです。これって、意味不明の文章になっていませんかね。