娘にはおなじ思いをさせたくないから・・・

38歳の時に子宮頚ガンを発症しました。娘にはおなじ思いをさせたくないので、それからは一緒にガンの定期健診を受けています・・・最近、よくテレビに流されているACジャパンのコマーシャルです。昨日の中日スポーツ紙に仁科亜季子さんが、パッシングを受けて困惑しているとの談話が載せられていました。非難を受けている理由は乳がん、子宮頚ガンの早期検診の重要性をうながすコマーシャルが繰りかえし流されていることにあります。ガン検診の重要性はわかっているけど、おせっかいに感じるというところが非難される理由だろうと感じるところです。娘にはおなじ思いをさせたくない、このフレーズからは、定期健診を受けるとガンを発症しにくくなるような錯覚をも受けてしまいます。実際は早期発見されても、同じように苦しいであろうガン治療を受ける羽目になるのです。むしろ早くその機会がやってくるだけではないかと考えたりします。そんなことよりも・・・


ガンの定期健診を受けることによって、ガンになるリスクは低くなるより、より高まる可能性が大ではないかと考えます。ガンの定期健診はレントゲン機器を使用するからです。スクリーニングに用いられるレントゲン機器の放射能はほとんど人体に影響がないことは昨今の新聞報道によって分かるところです。 しかし、このスクリーニングの検査で「要再検査」 となった人は、次のステップに進むことになります。CTスキャンはレントゲン線量が6900マイクロシーベルトであることは最近知りました。この放射線量が人体に与える影響は無視できるものではありません。再検に一度指定された人は、この先、何度もこの検査を受けることになるのです。その次にはガンらしきところを切り取って病理組織検査で診断すること、これも本物のガンであれば、がん細胞を散らばらせる危険性があります。


「要再検査」 と指定された擬陽性の方が、詳しい検査を受けて本当の悪性のガンである確率は大きくないようです。ある本によると10パーセントほどだとも書かれてあります。つまり、10人のうち9人は、よく調べたところガンではなかったことが判明し、ホッと安心することになります。CTを受けたことによるリスク、検査費用、生検のリスク、さらには心理的に受ける圧迫感などはその時点ですっかり忘れることでしょう。ガンは自覚症状がでてから治療したのでは手遅れになる場合がある。これはガンに対して医療はまだまだ無力だという印象を受けます。ガンの宣告を受け、治療を受けた人は、自分と同じような目にあってほしくないとだれもが考えることでしょう。もっと早く、ガンがわかっていたらと、後悔した経験からガン患者は定期健診をひとに薦めるような行動にでるのでしょうか。健康の大切さ、免疫力を信じること、ガン患者だから言えることはもっといっぱいあるのではないでしょうか。