ガンの新薬「クレビオゼン」ついに登場

ある環境のもとでは自然治癒力が極度に高まり、患者は通常の医学常識では説明できないほどの劇的な回復をとげる。これを超治癒力と呼ぶ。超治癒力は、わたしたちが、環境から特別のシグナルを受けたときに脳内にある「特別な薬局」が活性化することで起きる。

超治癒力のもっとも知られた症例。1957年にアメリカの心理学者 ブルーノ・クロプファーが報告したガン患者の変化について。クロプファーの同僚の医師が担当していたのは、リンパ節にはじまったガンが全身に転移している患者・ライトであった。ライトのガンは、医師がさわって感じることが出来るほど大きくなっていた。医師は、研究者がまだその効果に納得していない臨床試験段階にある薬で、マスコミによって奇跡の抗がん剤と大々的に宣伝されていた「クレビオゼン」という物質を患者に使うことにした。

医師は、この薬の効果に期待していなかった。患者の気を休めるために処方していた。だが、まるで奇跡としか思えないことが起きた。それまで減少していた体重が次第に増え、気分が向上し、元気が出てきた。ガンは劇的に縮小していくのが認められた。しかし、その後、新聞に「クレビオゼン」には期待されるほどの効果がないと報道されると、ライトはこの新聞記事を読んで落胆した。体重は減少し、それまで縮小していたガンが再び成長しはじめた。

担当の医師はライトの反応を見て、こう言ってライトを励ました。「実は、最初のクレビオゼンには問題が残っていて効力が十分ではなかった。より効力の高いクレビオゼンがもうすぐ手に入るので、もうすこし待っていてください」とうとう新しいクレビオゼンが患者のもとに届く日がきた。医師は以前と変わらぬ態度で、今度は生理食塩水をライトに注射した。するとライトの身体には以前にクレビオゼンを注射したときと同様の劇的な効果が現れた。


人は希望によって健康を得ることが出来る。そして、失望や絶望によって健康への道は閉ざされる。心の持ち方によってガンは克服できるというこのおとぎ話のようなストーリーは真実である。私はそう信じている。